光触媒分野における研究開発...

2007/02/012007/02/01 (c) Yasunori Baba and Naohiro Shichijo(c) Yasunori Baba and Naohiro Shichijo 11

光触媒分野における研究開光触媒分野における研究開発発

～特許・科学論文から見た産学公連携の興味ある動き～～特許・科学論文から見た産学公連携の興味ある動き～

馬場　靖憲馬場　靖憲東京大学先端科学技術研究センター東京大学先端科学技術研究センター

七丈　直弘七丈　直弘東京大学大学院情報学環東京大学大学院情報学環

KASTKASTフォーラムフォーラム 33「光触媒の最新動向’「光触媒の最新動向’ 07 07 ～世界動向の理解から新しい～世界動向の理解から新しい R&DR&D戦略戦略へ」へ」

神奈川科学技術アカデミー神奈川科学技術アカデミー20072007年年 22月月 11日日


光触媒における光触媒における R&DR&D の分析の分析１．データの紹介と分析への誘い１．データの紹介と分析への誘い２．研究事例２．研究事例企業の知識調達戦略～大学・公的研究機関企業の知識調達戦略～大学・公的研究機関との連携についてとの連携について

産学連携が大学の研究活動に果たす効果産学連携が大学の研究活動に果たす効果コア研究者が果たす知識生産性向上への効コア研究者が果たす知識生産性向上への効果～科学ベース産業領域での産学連携の影果～科学ベース産業領域での産学連携の影響響


参考文献参考文献七丈直弘・馬場靖憲、「産学連携が大学の科学研究に与える影響：アドバンスト・

マテリアル分野の実証研究」、後藤晃・馬場靖憲編、「産学連携の実証研究」東京大学出版会 , (2007 年刊行予定 )

Naohiro Shichijo, Satoko Asai, Kazuhito Fukuchi, and Yasunori Baba, "The integrative study of co-inventor and co-author networks: an application of social network analysis into innovation", Proceedings of International Sunbelt Social Network Conference XXVI, Vancouver, BC, April 24-30, 2006, p.133.

Yasunori Baba, Naohiro Shichijo and Yuichi Nagahara, "The Role of Core Researchers for Increasing Firms' R&D Productivity: the Evidence of University-Industry Collaboration in Science-based Industry", International J. A. Schumpeter Society 11th ISS Conference, Sophia-Antipolis, 22-24 June 2006

Naohiro Shichijo, Satoshi Shimizu, Kazuto Nakajima, Yasunori Baba,"Knowledge Procurement Strategy on Firms: Collaboration with Public R&D Institutes", 　 Proceedings of IEEE International Conference on Serice Operations and Logistics, and Infomatics, pp.913-918, Shanghai, 21-23 June 2006

Y. Baba, M. Yarime, Y. Nagahara and N. Shichijo, "The Evolution Co-inventor Networks in Advanced Materials: Explaining the Technological Impact on Industrial Transformation", DRUID Tenth Anniversary Summer Conference, Copenhagen Business School, Denmark, 2005


光触媒の光触媒の R&DR&Dをいかにして観測するをいかにして観測するかか ??

～データの種類とアクセス方法・あなたにもできる～データの種類とアクセス方法・あなたにもできる R&DR&D分析～分析～特許データベース特許データベース

ＪＰＯ（日本）、ＵＳＰＴＯ（米国）、ＥＰＯＪＰＯ（日本）、ＵＳＰＴＯ（米国）、ＥＰＯ（欧州連合）などの公的機関が公開するデータ（欧州連合）などの公的機関が公開するデータベースベース

論文データベース論文データベース Web of Science (Web of Science ( トムソン・サイエンティフィクトムソン・サイエンティフィク

社社 )) CiNii(CiNii( 国立情報学研究所国立情報学研究所 ))（多くのものが有料だが、無料で利用できるもの（多くのものが有料だが、無料で利用できるもの

もある）もある）


特許データベースの使用例　特許データベースの使用例　 (http://www.ipdl.ncipi.go.jp/)

公報テキスト検索⇒特許明細の記載事項での検索


500件以下でないと出力できません。検索対象とする期間を限定し、 500件以下になるよう調整します。


発明人・出願者の情報：　①　氏名・組織名　②　住所

発明者・組織の特定


【発行国】日本国特許庁（ＪＰ）【公報種別】特許公報（Ｂ２）【特許番号】特許第３８６８４０５号（Ｐ３８６８４０５）【登録日】平成１８年１０月２０日（２００６．１０．２０）【発行日】平成１９年１月１７日（２００７．１．１７）【発明の名称】雨筋汚れ防止性に優れたテント用防汚性シート【国際特許分類】B32B 27/30 (2006.01)　 B32B 27/20 (2006.01)【ＦＩ】　 B32B 27/30 101 B32B 27/20 Z【請求項の数】６【全頁数】１７【出願番号】特願２００３－２０２４８２（Ｐ２００３－２０２４８２）【出願日】平成１５年７月２８日（２００３．７．２８）【分割の表示】特願平１１－３４９２８０の分割【原出願日】平成１１年１２月８日（１９９９．１２．８）【公開番号】特開２００４－５８６７３（Ｐ２００４－５８６７３Ａ）【公開日】平成１６年２月２６日（２００４．２．２６）【審査請求日】平成１５年７月２８日（２００３．７．２８）【優先権主張番号】特願平１１－３１６８６３【優先日】平成１１年１１月８日（１９９９．１１．８）【優先権主張国】日本国（ＪＰ）【特許権者】【識別番号】０００２３９８６２【氏名又は名称】平岡織染株式会社【住所又は居所】東京都荒川区荒川三丁目２１番２－１４０３

【特許権者】【識別番号】０００００４３０７【氏名又は名称】日本曹達株式会社【住所又は居所】東京都千代田区大手町２丁目２番１号【発明者】【氏名】鈴木博【住所又は居所】埼玉県北葛飾郡松伏町ゆめみ野１丁目１６－１４【発明者】【氏名】四十物暢高【住所又は居所】埼玉県草加市神明２丁目７－１７【審査官】平井裕彰【参考文献】【文献】特開平１０－２１７３８３（ＪＰ，Ａ）【文献】実開平０１－０７４１２９（ＪＰ，Ｕ）【文献】特開平０９－２０７２８９（ＪＰ，Ａ）【文献】特開平０７－１７１４０８（ＪＰ，Ａ）【文献】特開平０７－１８６３４２（ＪＰ，Ａ）【文献】特開平０９－２１６４９８（ＪＰ，Ａ）【文献】国際公開第９７／０００１３４（ＷＯ，Ａ１）【文献】特開平０２－２５３８８３（ＪＰ，Ａ）【文献】特開平１０－２６４２９９（ＪＰ，Ａ）【文献】特開２００１－１９９０１４（ＪＰ，Ａ）【調査した分野】 (Int.Cl. ，ＤＢ名 ) 　　 B32B1/00-43/00

登録特許については引用文献が掲載されている。


欧州特許庁のデータベース　 http://ep.espacenet.com/


光触媒関連の特許として 11,225件が検索された。

光触媒関連の特許として 11,225件が検索された。


国際出願を行っている場合には、「パテントファミリー」（同一特許であって複数国で出願されたもの）が出力される。

藤嶋･橋本・石原産業・東陶が韓国で出願した特許

藤嶋･橋本・石原産業・東陶が韓国で出願した特許

（分割等を含めて）３４件の特許から構成される特許ファミリーを形成

（分割等を含めて）３４件の特許から構成される特許ファミリーを形成


特定の特許（ JP7171408)を引用した特許を出力することができる。


論文データベースの利用例　論文データベースの利用例　（（ Thomson scientific Web of Science)Thomson scientific Web of Science)


タイトル・抄録・キーワードに「光触媒」で検索

11,764本の論文が適合


藤嶋先生が書かれた光触媒関連の論文


本多・藤嶋効果論文本多・藤嶋効果論文 Nature, Vol. 238 (1972) 2000件超の引用を受けている。


書誌学的に見る本多・藤嶋効果 :論文の波及効果


光触媒分野で出版された論文の光触媒分野で出版された論文の数数

光触媒分野で出版された全ての光触媒分野で出版された全ての論文が引用された回数論文が引用された回数


光触媒分野の特許について光触媒分野の特許について平成平成 1515 年度年度特許出願技術動向調査報告特許出願技術動向調査報告

「光触媒」などのように、特許動向を分「光触媒」などのように、特許動向を分析した報告書は多数存在する。析した報告書は多数存在する。

研究を行う上では、組織（企業・大学・研究を行う上では、組織（企業・大学・公的機関を含む）が、能力形成を行う過公的機関を含む）が、能力形成を行う過程をミクロレベルで観察することが必要程をミクロレベルで観察することが必要であり、特許庁が公開するデータベースであり、特許庁が公開するデータベース（公報データ）を基に、詳細なデータ（公報データ）を基に、詳細なデータベースを自ら作成した。ベースを自ら作成した。


光触媒関連の日米欧特許の出願・登録件数光触媒関連の日米欧特許の出願・登録件数

出典：特許庁特許マップ


特許出願数と新規参入発明人特許出願数と新規参入発明人

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1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001

Year

Num

ber

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pplic

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NewInventors

PatentApplications


組織種別ごとの光触媒に関する出願傾組織種別ごとの光触媒に関する出願傾向向

0

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2000

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4500

大学公的機関民間企業不明

総数： 6171件（ 1993－ 2003公開）

60大学

44公的機関

712民間企業

発明者の割合

組織種別ごとの出願数


光触媒における共同出願によって形成光触媒における共同出願によって形成されたネットワークの成長過程されたネットワークの成長過程

1995 1997

1999 2001


超親水性発見後の光触媒超親水性発見後の光触媒 R&DR&D ブームブーム

【国際公開番号】ＷＯ９６／２９３７５【発行日】平成９年（１９９７）８月２６日【発明の名称】基材【国際公開番号】ＷＯ９６／２９３７５【発行日】平成９年（１９９７）８月２６日【発明の名称】基材の表面を光触媒的に超親水性にする方法、超親水性の光触媒性表面を備えた基材、および、その製造方法の表面を光触媒的に超親水性にする方法、超親水性の光触媒性表面を備えた基材、および、その製造方法

【優先日】平７（１９９５）３月２０日～平７（１９９５）１２月２２日【優先日】平７（１９９５）３月２０日～平７（１９９５）１２月２２日

0

50

100

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1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001

Nu

mb

er

of

new

com

ers

Year

IndustryUniversity-Public

All

全体

大学等

企業

新規参入組織の数


産学連携から企業間アライアンスへの変産学連携から企業間アライアンスへの変化化

0

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1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003

Y ear

Nu

mb

er

of

Pa

ten

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pp

lic

ati

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企業間アライアンスの数

産学連携の数


新規参入者はどのような連携相手を選んでいるか？新規参入者はどのような連携相手を選んでいるか？～連携相手の次数に見る戦略の変化～～連携相手の次数に見る戦略の変化～

0

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1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001

相手方の

次数の平

均値

Year

(a)企業→企業(b)企業→大学等(c)大学等→企業(d)大学等→大学等


光触媒分野の論文について光触媒分野の論文について大学や公的機関のみならず企業研究者までもが、大学や公的機関のみならず企業研究者までもが、光触媒の学術研究を行っている。光触媒の学術研究を行っている。

学術研究を行う上で、企業との連携が大学研究学術研究を行う上で、企業との連携が大学研究者が果たす役割を分析する上では、企業と大学者が果たす役割を分析する上では、企業と大学の連携をできるだけ網羅的に知ることが必要。の連携をできるだけ網羅的に知ることが必要。

系統的にデータを入手するため、論文共著関係、系統的にデータを入手するため、論文共著関係、特許共願関係から連携を確認する特許共願関係から連携を確認する

ＩＳＩ（トムソンサイエンティフィク社）のデＩＳＩ（トムソンサイエンティフィク社）のデータベースＳＣＩ　ＥＸＰＡＮＤＥＤを利用しータベースＳＣＩ　ＥＸＰＡＮＤＥＤを利用して分析を行う。て分析を行う。


光触媒関連の科学論文の動向光触媒関連の科学論文の動向

（「経済産業省技術調査レポート」より）


パフォーマンスの年次変化パフォーマンスの年次変化

020

0040

0060

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00Im

pact

( Cita

tion w

eighte

d num

ber o

f pap

ers )

1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005Year

020

040

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00Nu

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aper

s

1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005Year

論文生産量科学的インパクト


論文を出版した組織の構成論文を出版した組織の構成

3

7 13 17 37 114 177 308

0

2 9 14 3876 119 200

749 103 151 365 678 1037 1473

0%

20%

40%

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1970- 1974 1975- 1979 1980- 1984 1985- 1989 1990- 1994 1995- 1999 2000- 2003 全期

Firm Govt Univ


連携パターンごとの論文出版総数の推連携パターンごとの論文出版総数の推移移

020

040

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0N

. of

Pap

ers

1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005

U-U Collaboration Papers

010

2030

40N

. of

Pap

ers

1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005

U-I Collaboration Papers

05

10N

. of

Pap

ers

1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005

I-I Collaboration Papers

学学連携論文

産学連携論文

産産連携論文


順位組織名（論文数）順位組織名（被引用数）1 OSAKA UNIV (240) 1 UNIV TEXAS (6790)

2 CHINESE ACAD SCI (202) 2 UNIV TURIN (3885)

3 UNIV TOKYO (191) 3 UNIV TOKYO (3228)

4 UNIV OSAKA PREFECTURE (177) 4 CALTECH (3159)

5 UNIV TURIN (146) 5 OSAKA UNIV (3101)

6 UNIV TEXAS (133) 6 CONCORDIA UNIV (3035)

7 TOKYO INST TECHNOL (131) 7 UNIV OSAKA PREFECTURE (2812)

8 CONCORDIA UNIV (113) 8 TOKYO INST TECHNOL (2417)

9 KYOTO UNIV (103) 9 UNIV NOTRE DAME (2310)

10 ECOLE CENT LYON (98) 10 ECOLE CENT LYON (1917)

順位国名論文数順位国名被引用件数1 JAPAN 1873 1 USA 29327

2 USA 1269 2 JAPAN 22394

3 PEOPLES R CHINA 735 3 GERMANY 6579

4 GERMANY 407 4 ITALY 6422

5 FRANCE 379 5 FRANCE 5276

6 ITALY 374 6 CANADA 4527

7 SPAIN 302 7 SPAIN 3203

8 INDIA 294 8 UNITED KINGDOM 3197

9 SOUTH KOREA 248 9 PEOPLES R CHINA 2511

10 CANADA 222 10 AUSTRALIA 1699


企業の知識調達戦略：企業の知識調達戦略：大学・公的研究機関との連携について大学・公的研究機関との連携について

（研究事例①）（研究事例①）

光触媒分野で盛んに行われている産学光触媒分野で盛んに行われている産学連携とその成功の間に地理的属性が影連携とその成功の間に地理的属性が影響を及ぼしているだろうか響を及ぼしているだろうか ?? 地域クラスター政策・地域振興策が企業の地域クラスター政策・地域振興策が企業の知財形成に対し、具体的な成果を上げてい知財形成に対し、具体的な成果を上げているかるか ??

成功する連携と地理的属性成功する連携と地理的属性 ((とりわけ距とりわけ距離離 ))の間に関係があるかの間に関係があるか ??

2006 IEEE International Conference on Service

Operations and Logistics, and

Infomatics

343421.06.2006 Knowledge Procurement Strategy of Firms: Collaboration with Public R&D

Institutes

The university of Tokyo

研究手法–特許共願相手との距離をいかにして計測するか？ -

“Address” → “longitude”

→“latitude”“Address Matching” provided by Center for Spatial

Information science, the university of Tokyo

“longitude” “latitude” → “Distance”

Distance


解析結果解析結果被説明変数を特許共願から測定した知識形成の量とした被説明変数を特許共願から測定した知識形成の量とした場合の、各変数が与える影響。場合の、各変数が与える影響。


推計結果推計結果大学研究者の場合、２組織が同一県に属するこ大学研究者の場合、２組織が同一県に属することは特に効果を持たない。とは特に効果を持たない。

研究者の経験が多い場合、同一県での連携であ研究者の経験が多い場合、同一県での連携であるかは効果を及ぼさない。るかは効果を及ぼさない。

公的研究機関に対しては、連携組織間の距離が公的研究機関に対しては、連携組織間の距離が知識生成を阻害する要因になっている。知識生成を阻害する要因になっている。

大学研究者に対しては、距離は連携の阻害要因大学研究者に対しては、距離は連携の阻害要因にはなっていない。にはなっていない。

大学研究者の場合、コア研究者は共同での知識大学研究者の場合、コア研究者は共同での知識創出にプラスの影響を及ぼすが、公的機関研究創出にプラスの影響を及ぼすが、公的機関研究者の場合、プラスの効果は無い。者の場合、プラスの効果は無い。


産学連携が大学の研究活動に果たす効果産学連携が大学の研究活動に果たす効果（研究事例②）（研究事例②）

産学連携が大学の研究能力に及ぼす影産学連携が大学の研究能力に及ぼす影響は必ずしも良いとは限らない。響は必ずしも良いとは限らない。

光触媒の分野でも、企業との連携を進光触媒の分野でも、企業との連携を進める大学とそうでない大学がある、連める大学とそうでない大学がある、連携が大学の基本パフォーマンス（基礎携が大学の基本パフォーマンス（基礎研究）に与える影響はいかなるものか研究）に与える影響はいかなるものか ??


産学連携の双方向性産学連携の双方向性産学連携による大学から企業への貢献とは研究産学連携による大学から企業への貢献とは研究

者間にアイディアが流れ、大学から企業へイノ者間にアイディアが流れ、大学から企業へイノベーションの機会が提供されることでなく、関ベーションの機会が提供されることでなく、関係者が共に学習することによってイノベーショ係者が共に学習することによってイノベーションによって利益を得る能力を形成することとしンによって利益を得る能力を形成することとして理解するて理解する (Breschi and Lissoni 2001)(Breschi and Lissoni 2001) 。。

産学連携による能力形成を分析する場合、連携産学連携による能力形成を分析する場合、連携によって大学が企業に及ぼす効果に加え、企業によって大学が企業に及ぼす効果に加え、企業が大学に及ぼす効果を分析する必要がある。が大学に及ぼす効果を分析する必要がある。


産学連携が大学の研究パフォーマンスに果たす効果を日米で比較。

日本においては有意な効果がある。米国においては産学連携は効果がない。


論文共著による産学連携(7.1,　 7.3)と、特許共願による産学連携 (7.2, 7.3)が果たす効果を比較

特許共願よりも論文共著の方が研究パフォーマンスに高い影響を及ぼしている。


企業との特許共願の有無による、論文共著関係の効果を測定

企業との特許共願がある組織の方が、論文共著による産学連携の成果をより多く享受している


大学・公的研究機関と企業との関係の親密度（ Intimacy）は研究生産性に効果があるか？

親密度が高くなるほど、研究生産性が向上している


コア研究者が果たす知識生産性向上への効コア研究者が果たす知識生産性向上への効果果

科学ベース産業領域での産学連携の影響科学ベース産業領域での産学連携の影響（研究事例③）（研究事例③）

異なる組織間で連携を行うことにより、異なる組織間で連携を行うことにより、知識生産は活性化され、知識生産性が知識生産は活性化され、知識生産性が向上する。向上する。

組織が行うＲ＆Ｄの効果は、連携の質組織が行うＲ＆Ｄの効果は、連携の質によって大きく異なることが考えられによって大きく異なることが考えられる。る。

連携によりより多くの効果を享受する連携によりより多くの効果を享受するための条件は何であろうか？ための条件は何であろうか？


企業が受けた知識量を示す指標企業が受けた知識量を示す指標

企業研究者との共著による学術論文の数企業研究者との共著による学術論文の数（スターサイエンティストの発見）（スターサイエンティストの発見）

(Zucker and Darby 1996, 1997, 2001; Darby and Zucker 1999)

バイオ分野における科学の商用化バイオ分野における科学の商用化

大学研究者から企業研究者への知識移転大学研究者から企業研究者への知識移転

バイオテクノロジー産業の特徴：バイオテクノロジー産業の特徴：　サイエンス型産業のイノベーションにおける線形　サイエンス型産業のイノベーションにおける線形モデルモデル


先端材料分野の特性：先端材料分野の特性：科学と技術の共進化、ユーザニーズの重要性科学と技術の共進化、ユーザニーズの重要性

先端材料分野における科学の商用化先端材料分野における科学の商用化

双方向インタラクションモデル双方向インタラクションモデル (Meyer-Krahmer 1996, Meyer-Krahmer and Schmock 1998)

企業が獲得した知識の量企業が獲得した知識の量

双方向の知識流量の把握が必要双方向の知識流量の把握が必要暗黙知（科学的知識）の大学から企業への流れ

暗黙知（ノウハウ的知識）の企業から大学への流れ


仮説仮説

先端材料領域で企業が獲得した知識先端材料領域で企業が獲得した知識

企業におけるコア研究者の形成企業におけるコア研究者の形成

企業内におけるコア研究者の誕生企業内におけるコア研究者の誕生

企業の知識生産性（企業の知識生産性（ R&D)R&D) への有意な効果への有意な効果


コア研究者の定義コア研究者の定義 (1)(1)

大学研究者との学術共同研究による論文大学研究者との学術共同研究による論文共著共著

大学企業科学的暗黙知

社会的に深い関係の構築

人的交流等による(Zucker and Darby 2001; Hicks et.al. 1995)

ノウハウ的暗黙知



共同での共同での R&DR&D の成果としての特許共願の成果としての特許共願

ノウハウの提供 (コンサルティング等による )

多様な企業との共同研究経験から問題解決能力が

形成される(Pavitt 1998; Salter et.al. 2000)

大学企業



多量の特許を出願（１０件以上）多量の特許を出願（１０件以上）

企業

外的知識の行使を可能とする能力の形成

Cohen and Levinthal 1998

Clark and Fujimoto 1991

強力なプロジェクトリーダーの誕生


コア研究者の定義コア研究者の定義(i)(i) 大学研究者と共著で学術論文を出版した大学研究者と共著で学術論文を出版した

経験があること。経験があること。 (ii)(ii) 大学研究者と共同で特許を出願した経験大学研究者と共同で特許を出願した経験があること。があること。

(iii)(iii) 企業において１０本以上の特許を申請し企業において１０本以上の特許を申請した経験があること。た経験があること。


日本での「特許」が持つ意味につ日本での「特許」が持つ意味についていて

特許出願の有無特許出願の有無

共同での共同での R&DR&D の指標の指標 , , 知識生産の成果で知識生産の成果でないない

特許が成立したか？特許が成立したか？

知識生産の成果を示す知識生産の成果を示す


ポアソン回帰モデルによる企業のポアソン回帰モデルによる企業の RR ＆＆ DD 生生産性への影響の推計産性への影響の推計

Model 1 Model 2 Model 3 Model 4 Model 5 Model 6

CollabEff 0.057(0.004)*** 0.056(0.004)*** 0.046(0.005)*** 0.045(0.005)*** 0.057(0.004)***0.048(0.005)***

CollabQual 0.001(0.001) NS 0.006(0.002)** 0.000(0.001) NS 0.005(0.002)** -0.001(0.001) NS-0.002(0.001) NS

CollabExp 0.165(0.020)*** 0.188(0.021)*** 0.148(0.020)*** 0.174(0.022)*** 0.173(0.020)***0.158(0.020)***

Star

Core 0.723(0.169)*** 0.739(0.167)*** 0.627(0.169)***CollabCent 7.806(1.484)***7.520(1.487)***Intercept -0.529(0.127)*** -0.612(0.133)*** -0.446(0.128)***-0.538(0.134)***-2.536(0.418)***-2.390(0.420)***Observations 192 192 192 192 192 192LR chi2(3) 566.5 581.57 582.84 598.99 607.64 620.18

Pseudo R2 0.3429 0.352 0.3528 0.3626 0.3678 0.3754

Log likelihood -542.74743 -535.21506 -534.58175 -526.50719 -522.17855 -515.91162

-0.696(0.190)*** -0.715(0.189)***

The effect of star scientist is significantly negativeThe effect of star scientist is significantly negativeThe effect of “core” researchers is significantly positiveThe effect of “core” researchers is significantly positive..The effect of star is negatively significant and that of “core” is positively significantThe effect of star is negatively significant and that of “core” is positively significant..The effect of patenting activity of collaborator is positive and significantThe effect of patenting activity of collaborator is positive and significant..The effect of Core-researcher and Centrality of Collaborator is simultaneously positively significant.


スター研究者の有無、コア研究者の有無によるスター研究者の有無、コア研究者の有無による企業での知識生産性要因の推計結果企業での知識生産性要因の推計結果

(7a) star = 0 (7b) star = 1 (8a) core = 0 (8b) core = 1

(2) CollabEff 0.117(0.018)*** 0.044(0.005)*** 0.131(0.014)*** 0.0431(0.007)***

(3) CollabQual 0.003(0.004)NS 0.005(0.002)** -0.001(0.002) NS 0.026(0.010)**

(4) CollabExp 0.171(0.026)*** 0.165(0.038)*** 0.193(0.022)*** 0.071(0.069) NS

(5) Star -0.380(0.196) NS -2.089(0.994)*

(6) Core 0.867(0.244)*** 0.698(0.223)**

Intercept -0.702(0.182)***-1.195(0.341)*** -0.794(0.144)*** 0.087(0.636) NS

Observations 133 59 182 10LR chi2(3) 101.58 459.14 164.48 182.04

Pseudo R2 0.1158 0.6352 0.149 0.7677

Log likelihood -387.814 -131.866 -469.763 -27.54

Model 7 Model 8

•For both “star” and “non-star” collaborations, existence of core-researcher effects R&D Productivity.

•The effect of star scientist is not significant (in non-core case) or negative (in core case) in this field.


結論結論コア研究者の誕生によって、企業のコア研究者の誕生によって、企業の R&DR&D生産性（登録生産性（登録特許数によって計測）は向上する。特許数によって計測）は向上する。

企業がスター研究者と連携すること自体は、先端材料領企業がスター研究者と連携すること自体は、先端材料領域においては負の効果が認められる。域においては負の効果が認められる。

コア研究者が果たす効果は以下の通り：コア研究者が果たす効果は以下の通り：大学との間で、相互に暗黙知（科学的知識とノウハウ大学との間で、相互に暗黙知（科学的知識とノウハウ的知識）をやり取りする上での媒介者・導管としての的知識）をやり取りする上での媒介者・導管としての役割役割

強力なプロジェクトマネージャーとしての役割強力なプロジェクトマネージャーとしての役割 R&DR&Dコミュニティの中心近くに位置する大学研究者と連コミュニティの中心近くに位置する大学研究者と連携しようとする企業は携しようとする企業は R&DR&D生産性の向上が期待できる。生産性の向上が期待できる。


連携の深度

連携の影響

企業

大学

主要活動

での

連携

副次

的活動

での

連携

連携の影響

連携の深度論文執筆

特許出願

特許出願

論文執筆


大学企業

公的機関

能力形成

市場形成

収益

成果評価

連携支援

能力形成知識創出知識創出能力移転能力移転

研究成果

光触媒分野における研究開発...

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