ＩＣＰＣ - ２ワークショップ

ー　入門から研究まで　ー

《　企　画　》日本プライマリ・ケア学会

日本プライマリ・ケア学会国際疾病分類研究会

プログラム１

ICPC- ２の概要

国際疾病分類研究会委員長重本　洋定

プログラム２

ICPC- ２の使用方法

国際疾病分類研究会担当理事山田　隆司

プログラム３

ICPC- ２コード化演習その１

まず、コードの検索方法のご紹介です

国際疾病分類研究会委員山岡雅顕

プログラム３－１　 ICPC-2 コード検索方法

「発熱」を例としてコードを検索してみます

プログラム３－１　 ICPC-2 コード検索方法

本を使用した検索方法（臓器別： p42~160 ）

臓器別に予測して･･･ A,B,D ･･･ ,Z

順に探していく（愁訴は 1 ～ 29にある）

p42

プログラム３－１　 ICPC-2 コード検索方法

本を使用した検索方法（索引： p161~216 ）

五十音順に探して･･･

p204

プログラム３－１　 ICPC-2 コード検索方法

本を使用した検索方法（ ICPC-2 簡易表：本日のプログラム巻末です）

臓器別に探して･･･

簡易コード表 p1

プログラム３－１　 ICPC-2 コード検索方法

パソコンを使用した検索方法（ Excel ）

「発熱」と入力して･･･

付録 CD-ROM の ICPC-2 ファイル： ICPC-2-J.xls

ICPC-2-J

プログラム３－１　 ICPC-2 コード検索方法

パソコンを使用した検索方法（ Access ）

付録 CD-ROM の ICPC-2 ファイル： ICPC2.mde ICPC2

プログラム３－１　 ICPC-2 コード検索方法「発熱」と入力して･･･

ICPC2

プログラム３－１　 ICPC-2 コード検索方法

パソコンを使用した検索方法（ FEP ：日本語変換システム）

辞書に登録して使用します

変換･･･ 確定

ƒpƒbƒP[ƒW

プログラム３－２

次に、具体的な症例でコード化の例を示します

症例１

４９歳男性。昨日から熱が出て、咳と鼻もでている、と言う。診察したところ、急性上気道炎と診断して、薬を処方した。

咳R05鼻汁R07

熱A03

診察R31急性上気道炎R74薬処方R50

受診理由

診断行為

診断

治療行為

患者の言葉そのまま

症例２

５歳女児。今朝から急に高熱が出ていると言う。母親はインフルエンザの検査をして欲しいとのこと。検査の結果、インフルエンザ A と判明し、薬を処方した。

熱A03インフルエンザの検査R33診察R31

インフルエンザR80抗インフルエンザ薬処方R50

受診理由

診断行為

診断

治療行為

インフルエンザの検査R33

患者の言葉そのまま

症例３

４０歳女性。風邪をひいたという。嘔吐と下痢もある、という。診察したところ、急性胃腸炎と診断して、整腸剤などを処方した。

風邪引いたR74嘔吐D10下痢D11診察D31急性胃腸炎D73整腸剤処方D50

受診理由

診断行為

診断

治療行為

患者の言葉そのまま

症例４

２７歳女性。不妊症の治療を他医院で受けており、遠方なので今日はここで注射をして欲しい。不妊症の注射をした。

不妊症の注射W50

診察W31

不妊症W15不妊症の注射W50

受診理由

診断行為

診断

治療行為

症例５

８歳男児。昨日から腹痛と発熱を訴え、今日は嘔吐している。診察の結果、急性虫垂炎を疑い、後方病院に紹介した。

腹痛D06熱A03

診察D31

急性虫垂炎D88後方病院に紹介D67

受診理由

診断行為

診断

治療行為

嘔吐D10

症例６

３歳女児。水イボだといって母親が連れてきた。診察の結果、水痘と診断し、痂皮化するまでの外出禁止を指導して、薬を処方した。

水イボS95

診察S31

水痘A72

水痘の投薬A50

受診理由

診断行為

診断

治療行為

助言 /生活指導A45

症例７

１歳女児。のどに魚の骨が刺さったようだといって母親が連れてきた。診察の結果、咽頭に魚の骨を発見し、ピンセットで除去した。

のどに魚の骨が刺さったR87

診察R31

咽頭異物R87咽頭異物除去R59

受診理由

診断行為

診断

治療行為

症例８

５７歳女性。農作業中に右上腕を蜂に刺された。診察の結果、消毒と投薬を行った。

蜂に刺されたS12

診察S31

蜂刺傷S12

消毒S56薬の処方S50

受診理由

診断行為

診断

治療行為

症例９

５７歳男性。釣りをしていて左の薬指に釣り針が刺さった。釣り針を除去して抗生剤を投与した。

釣り針による刺傷S15 （皮膚の異物）

診察S31

釣り針刺傷S15

釣り針除去S59抗生剤投薬S50

受診理由

診断行為

診断

治療行為

症例１０

３歳女児。歩き方がおかしくて、左足が痛いようだと母親が連れてきた。左足部が痛いようなので湿布を処方したが原因はわからなかった。様子をみて、よくならないようなら再診を指示した

歩き方がおかしいN29左足痛L17診察N31

左足痛L17

助言 /再診指示L45

受診理由

診断行為

診断

治療行為湿布処方L50

診断がつかなければ受診理由を病名にする

症例１１ 58 歳男性。高血圧で通院している。今日もいつものように診察したが、水虫の薬が欲しいという。足白癬を認めたので、軟膏といつもの降圧薬を処方した。

高血圧経過観察K31

受診理由

診断行為

診断

治療行為

水虫の薬希望S50

診察K31

高血圧K86

診察S31

足白癬S74

降圧薬K50

複数のエピソードを区別してコードする

抗真菌剤S50

症例１２

45 歳男性。職場の健診で、肥満（ BMI:32) と高血圧（ BP:155/95) を指摘され受診した。健診時の他の結果は異常なし。自覚症状・既往症・家族歴なし。食事指導を行い、血圧自己測定を勧め、 1ヵ月後の再診を予約した。

肥満T82

血圧の上昇K85

診察T31

肥満T82

助言再診指示T45

受診理由

診断行為

診断

治療行為

血圧の上昇K85

診察K31

助言再診指示K45

エピソードが複数ある場合、それぞれコード化していく

症例１３ –１

35 歳女性。１か月前から続く動悸と手の震えを訴えて受診した。診察を行い、血液検査、心電図検査を行なった。甲状腺機能亢進症と診断し、食事指導と次回受診予約をした。

動悸K04手の震えN08診察T31

甲状腺機能亢進症T85

助言 /再診指示T45

受診理由

診断行為

診断

治療行為

血液T34

心電図T42

症例１３ –２

１週間後に受診した。この間、動悸や手の震えはなかったという。診察を行い、血液検査、の説明を行なった。甲状腺機能亢進症の診断で投薬をした。

甲状腺機能亢進症の再診T31

診察T31

甲状腺機能亢進症T85

投薬T50

受診理由

診断行為

診断

治療行為

症例１４ –１

50 歳男性。3週間前から鼻閉、鼻汁が続くので受診した。後鼻漏があるが身体所見は異常ない。レントゲン撮影にて右上顎洞の急性副鼻腔炎の診断で抗生剤を処方して再診を指示した。

鼻閉、鼻汁R07

診察R31

急性副鼻腔炎R75

助言 /再診指示R45

受診理由

診断行為

診断

治療行為抗生剤処方R50

副鼻腔 X-pR41

症例１４ –２数日後、鼻の症状はよくなったが、最近息切れがするといって再診。動くと息がきれるので仕事を休んでおり、横になるよりも座っていたほうが楽だという。数年前心筋症といわれ治療を受けたことがあるが、現在は落ち着いているため定期通院はしていないという。

胸部聴診上湿性ラ音を聴取。酸素飽和度 92％、胸部 X-P 上著名な心拡大と肺浮腫を認め心不全を合併したものと診断した。

利尿剤静注により症状は改善したが、精査加療のため入院を勧めた。

副鼻腔炎再診R31

診察R31

急性副鼻腔炎R75

入院助言K45

受診理由

診断行為

診断

治療行為

利尿剤静注K50

息切れR02

診察R31 ・ K31SpO2R39胸部 X-pR41心不全K77

エピソードが複数ある場合、それぞれコード化していく

症例１５ –１３４歳女性。頻尿と排尿時痛で来院。血圧も心配だと言う。尿検査で沈査に白血球を認め、膀胱炎の診断で抗生剤を処方した。血圧は 170/100mmHg と高値で、１週間後に血圧測定のため再診を指示した。

頻尿U02

受診理由

診断行為

診断

治療行為

排尿痛U01

血圧が心配K25

診察U31尿検査U35

急性膀胱炎U71

抗生剤処方U50

血圧測定K31

血圧上昇K85

再診指示K45

エピソードが複数ある場合、それぞれコード化していく

症例１５ –２症例１１の女性が血圧測定のために再受診した。膀胱炎については「治りました」という。医師は再発予防のアドバイスを行なった。今回の血圧は正常範囲だったので、 1 か月後に血圧測定のため再診を指示した。

膀胱炎再診U31

受診理由

診断行為

診断

治療行為

血圧測定K31

診察U31

急性膀胱炎U71

血圧測定K31

一過性高血圧K85

再発予防U45

前回の複数のエピソードを再診時もフォローする

再診指示K45

プログラム４

ICPC- ２コード活用法に関するパイロットスタディ

国際疾病分類研究会委員大野　毎子

プログラム５

ICPC- ２コード化演習その２

国際疾病分類研究会委員

プログラム６

ICPC- ２コードを使用した電子カルテプレゼンテー

ション

藤田伸輔

プログラム８

質疑応答

プログラム８

閉会

アンケートにご記入の上、回収箱にお入れください。

ご参加、まことにありがとうございました。

国際疾病分類研究会委員一同

おしまい平成１６年度の研究にも是非ご協力下さい。