発達障害児の育児・教育について...
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発達障害児の育児・教育について 私達が気をつけなければいけないこと
GIFTED AGENT 合同会社
思考の発達親からの関わり
親の言葉や態度が子どもの心にどんな考えをもたらすか?
目次
1. 発達障害だとネガティブ思考になりやすい?
2. ネガティブ思考の形成メカニズム
3. 親はどうしたらいいのか?
出典:荒川、小島 (2014). 発達障害とパーソナリティ障害、うつ病との関連について~早期不適応スキーマは発達障害児に影響を及ぼすのか?~. 特殊教育学会発表資料より
一般
【うつ病にかかる発達障害の人の割合】
アスペルガー(ASD)
ADHD0%#10%#20%#30%#40%#50%#60%#70%#80%#
ASD# ADHD#
50~70%
35~50%
5~15%
不都合な真実ー発達障害の人は「ネガティブ思考」が発達しやすいー
荒川の問題意識うちの子には元気に成長して欲しい
しかし、データを見る限り それはかなり難しいことのようだ…
親が何をすれば、うちの子が元気なままで いられるのか正しく知る必要がある
ポジティブ思考とネガティブ思考の分かれ道とは?
ポジティブ! ネガティブ…
?①なぜ思考パターンに違いが生じるのか? ②なぜ発達障害だとネガティブ思考が育ちやすいのか?
自分に自信が持てないなぁ…
自分で自立してやっていく自信があるぞ!
親からの関わり
ポジティブ思考
ネガティブ思考
うつ病
①なぜ思考パターンに違いが生じるのか?
→親の関わり方が思考パターンを作る
元気!
落ち込み
→発達障害児ゆえに生じやすい親子の不和がネガティブ思考を形成する
発達障害の特性によって親との不和が生じやすい(興味の持ち方の偏り、落ち着きのなさ、コミュニケーションのとりにくさ、
かんしゃくの起こしやすさ、きょうだい間の争いの多さ等)
自分を苦しめる思考(ネガティブ思考)が発達する(自身を失う、必要なことを正しく理解したり身に付けることが難しくな
る、他者を尊重しにくくなる、完璧主義になる、など)
②なぜ発達障害だとネガティブ思考が育ちやすいのか?
親はどう関わればいいのか?
ヒント:スキーマ理論スキーマ理論:親が何をすると、子どもがどんな思考ちになるのかを明らかにしている心理学の理論。
ポジティブ思考の発達
親からの関わりネガティブ思考の発達
思考に影響を与える親の言葉や態度の具体例
1
ハァ~~(答案を見ながらため息)
テストの結果を見ている状況で…
ぼくのせいでママが がっかりしてる…(罪悪感)
45点
こんな状況が繰り返されると…
失敗することに対して恐怖感や罪悪感を持つようになる
失敗することが怖くなり、ものごとにチャレンジしようとしなくなる
無力感「自分が何かをすると問題が起きるだけだ」 「自分にはものごとをやる力がない」
ネガティブ思考が生じる
ここの部分、ちゃんとできてるね。ここができれば、こっちの所もできるようになるよ。
代わりにどうすればいいか?(例)
ホッ
45点
「失敗しても、できない所を直せばいい」と考えられる
失敗を恐れない。
「自分には自分なりにやれる力がある」
ポジティブ思考が生じる
2
いいから勉強しなさい!あなたのためを思って言ってるのよ!
親子に意見や好みの違いがあった時に・・・
ミニ四駆の楽しさを分かってもらえないや
こんな状況が繰り返されると…
ミニ四駆好き
自分のことを話しても良いことがない(怒られたりする)ことが繰り返されると・・・
寂しさ・無力感「自分はわかってもらえない」 「自分が何かを言うと良くないことが起こる」
ネガティブ思考が生じる
代わりに親はどうすればいいか?1. 子どもにとっては楽しく、かつ、子どものためになること(親の希望)を両立できる方法を考える
ミニ四駆を使って理科や社会を勉強しよう! やた!
いろんなことに楽しんで取り組めるようになる
いろいろやってみたい!生きてて楽しい!
「人生は良いものだ!」 「いろいろやってみたい!」
ポジティブ思考が生じる
3
ダメな 母親だな
両親の関係が良好でない場合・・・
こんな状況が繰り返されると…
・・・ママ、かわいそう。
ぼくがしっかりしなくちゃ
「自分がしっかりしなくちゃ」という思いが強まる
完璧主義・不安感 「弱さを見せると嫌われるかもしれない」 「いつも何か悪いことが起きるような気がする」
ネガティブ思考が生じる
何か困ったことが起こっても、一人で抱え込むようになる
代わりに親はどうすればいいか?1. 大人同士の相互理解が、子どもの心の健康を保つことを理解する。 2. これを踏まえて、実際にお互いに労いあい、理解し合う。
助けあおうな そうだね パパママあそぼーよー
基本的に、安定した家庭環境がある
「基本的にいつも安心していられる」
ポジティブ思考が生じる
まとめ
1. 子どもの心は、親が直接その子に言うことだけでなく、どんな時にどんな態度(言葉以外のコミュニケーション)なのか感じています。
2. そして子どもは、自分が置かれた状況から、様々なことを感じ、考えています。
3. あなたがどんな行動をしがちであり、その結果、子どもにどんな考えが生じやすいのかをリスト化したのが、子育てタイプ分析ツール(HAQ)です。