ベンチャー経営者のための会計お作法勉強会第 2 回

インストラクター：田中慎一

2011年3 月 15日

本日のお代お題

キャッシュを生む会計活用術

その心は？

会計を学ぶのは何のため？

分析だけじゃつまらない

会計は・・・

儲けるために使ってナ・ン・ボ

うふっ

ちょっと、ここで！

普通の P/Lを見てみましょう

売上高 xxx

売上原価期 首 製 品 た な 卸 高 xxx

当 期 製 品 製 造 原 価 (+) xxx

期 末 製 品 たな卸 高 ( △ ) xxx

売上総利益 xxx

販売費及び一般管理費人 件 費 xxx

減 価 償 却 費 xxx

賃 借 料 xxx

研 究 開 発 費 xxx

広 告 宣 伝 費 xxx

そ の 他 xxx

営業利益 xxx

営業外収益受 取 利 息 xxx

受 取 配 当 金 xxx

雑 収 入 xxx

営業外費用支 払 利 息 xxx

為 替 差 損 xxx

雑 損 失 xxx

経常利益 xxx

特別利益投 資 有 価 証 券 売 却 益 xxx

固 定 資 産 売 却 益 xxx

貸 倒 引 当 金 戻 入 益 xxx

特別損失投 資 有 価 証 券 売 却 損 xxx

減 損 損 失 xxx

過 年 度 損 益 修 正 損 xxx

税引前当期純利益 xxx

損益計算書

無味乾燥としていて、いまいちピンと来ない

儲けるために決算書は役立たない

必要なのは「上質なドンブリ勘定」

「戦略MQ会計」って知っていますか？

売上高

100

変動費

20

粗利

80

人件費

30

その他の

固定費

40

利益

10

固定費

70

粗利率

80%

労働分配率

37.5%

シンプルなボックスで考える

コンサルタントの西順一郎先生が「利益が見える戦略 MQ会計」（かんき出版）等のご著書でご紹介されているツールです。

理解力を確認するためにクイズをやりましょう！

罰ゲーム付きにしましょう

失礼しました

ハイ問題用紙を配ります

（朝からクイズに挑戦中）

皆さん、できましたか？

儲けるためのドライバーは４つしかありません

「単価（売値）」

儲けるためのドライバー１

「販売数量」

儲けるためのドライバー２

「原価」

儲けるためのドライバー３

「固定費」

儲けるためのドライバー４

ではまた、理解力を確認しましょう！

30

クイズ１　～百貨店業界の戦略は正しい？？？～

売上の落ち込みが激しい百貨店業界のリストラ策について考えてみましょう。ある百貨店は、以下の P/Lのとおり、利益が収支トントンになっています。この百貨店で 50,000の利益を出すようにするためには、どんな手を打ったらよいでしょうか。

売上高1,000,000

@100

X

10,000個 粗利250,000

原価750,000

@75

X

10,000個

固定費250,000

３．原価削減策 ４．固定費削減策

売上高1,000,000

@100

X

10,000個

原価700,000

@70

X

10,000個

粗利300,000

固定費250,000粗利

50,000

売上高1,000,000

@100

X

10,000個 粗利250,000

原価750,000

@75

X

10,000個固定費200,000粗利50,000

売上高1,050,000

@105

X

10,000個 粗利300,000

原価750,000

@75

X

10,000個

固定費250,000

１．単価アップ策

粗利50,000

売上高1,200,000

@100

X

12,000個粗利

300,000

原価900,000

@75

X

12,000個

固定費250,000

２．販売数量アップ策

粗利50,000

単価を 100→105に 5%アップすればよい

販売数量を10,000→12,000に 20%アップすればよい

原価を 750,000→700,000に 7.1%削減すればよい

固定費を250,000→200,000に25%削減すればよい

販売数量を10,000→12,000に 20%アップすればよい

原価を 750,000→700,000に 7.1%削減すればよい

固定費を250,000→200,000に25%削減すればよい

販売数量を10,000→12,000に 20%アップすればよい

原価を 750,000→700,000に 7.1%削減すればよい

32

次に、私がかつて働いていた外資系投資銀行について、金融不況下のリストラ策をシンプル P/Lで考えてみます。投資銀行に原価は存在せず、コストのほとんどが人件費です。この投資銀行を収支トントンにするためには、どんな手を打ったらよいでしょうか。

売上高1,000,000

@100,000

X

10案件

固定費1,200,000

損失 200,000

粗利1,000,000

クイズ２　～すぐクビを切る外資系金融業界～

３．固定費削減策

売上高1,000,000

@100,000

X

10個

売上高1,200,000

@120,000

X

10案件

１．単価アップ策

売上高1,200,000

@100,000

X

12案件

固定費1,200,000

２．案件数アップ策

単価を 100,000→120,000に 20%アップすればよい

案件を 10→12に 20%アップすればよい

固定費を1,200,000→1,000,000に 20%削減すればよい

固定費1,200,000

固定費1,000,000

粗利1,200,000

粗利1,200,000

粗利1,000,000

利益を出すための打ち手

普通は・・・

値下げして売る

原価削減（ケチる）

リストラ（固定費削減）

でも、ホントに正しいか？

縮小均衡になるのでは？

本当は・・・

「原価をかけて単価を上げる」もアリ

「固定費をかけて単価を上げる」もアリ